初めての一人暮らし
私は大学生になって初めて一人暮らしいうものを経験します。
この地方の大学では友人とアパートで語りあったり、趣味で盛り上がったりが楽しかったです。
一人暮らしと言うこともあり、時間はたっぷりあります。知らない土地なので、知り合いを増やす為、沢山のサークルや部活に参加しました。理学の物理科と言うこともあり、物理研究会(主に天文好きが多かったですが)や、音楽系の部活に所属しました。
サークルや部活動に参加
クラシックギター部
私は当初、10歳の頃からクラシックギターを弾いていた事もあり、大学ではまずクラシックギター部に入部しました。ただ、ギターの独奏と言うよりは、定期コンサートに向けて合奏の練習をするのが基本の部活でした。ソロが好きだった私には少し物足りない退屈な時間で、練習も休みがちになりました。
フォークソング部
そこで私はフォークソング部と言う、いかにも昭和の響き満載の部活にも入部します。クラシックギター部とフォークソング部の掛け持ちですが、部員はそれぞれにとても違って感じられ衝撃的でした。
クラギの部員の人は真面目な感じで清楚で協調性がありましたが、フォークソング部の方は、髪の毛もロングで染めてたりで、明るく自信満々な人が多く、楽曲のカバーだけでなく自分のオリジナルを作詞作曲している人もいて、とても刺激的でした。ガットギターも良いのですが、アコースティック(鉄弦)の響きの良さも知ったのは、フォークソング部に入部してからでした。
フォークソング部の最初の合宿では、ひとりひとり弾き語りを演奏する発表会がありました。今も忘れる事の出来ない思いでがあります。それは私が生まれて初めて人前で一人で歌を歌った時の事です。そこそこクラシック・ギターでフィンガーピッキングに自信のあった私は、サイモンとガーファンクルの「4月になれば彼女は」を披露します。
結果は最悪でした。自分ひとりで家で歌っていた時は何ともなかったのですが、何十人といる部員(しかもみんな歌が好きで、うまかったりする)の前で初めて歌を歌ったのです。緊張のあまり、声は震えるし、指も震えるし、もうボロボロで散々なデビューとなりました。今考えても顔が真っ赤になりそうになるぐらい、恥ずかしかった思い出です。それでも歌い終わった私に皆は暖かい拍手をしてくれました。本当に恥ずかしかったです。そして、新入生に優しい先輩達でした。
ただ、この経験が私を変えてくれました。度胸が据わりました。それ以来、人前で歌う事に緊張することもなくなったので、何か糸がプツンと切れて開き直りが出来たのだと思います。歌のうまい下手はありますが、みんな楽しく歌って演奏して上達していければそれでいいんだって。楽しくやれれば、それでええやん!って気持ちになる事ができました。
中川イサトの曲との出会い
そのころ、同時にフォークソング部の部員の間ではやっていたのが、アコースティックギターのインストルメンタルの「Opus 1310」と言う中川イサトさんの曲でした。クラシックの曲を主に弾いてきた私には、衝撃的な響きの曲で、一瞬で「カッコイ~ 弾きたい!」となり、レコードと、ミスターギターマンと言う楽譜集を買ってきて猛練習したのが懐かしいです。ガソリンスタンドでバイトして、5万円で東海楽器のCat’s Eyes CE500Fを購入しました。マーチンD25のレプリカであるとは当時はまだ知らないクラギ弾きの若者でした。
久々にレコードに針を落としてみると学生時代の空気が蘇りました。
さて、その後、六番町ラグや、箕面6-5-2やキツネの嫁入りなどの変速チューニングの世界にも新鮮な驚きをもって中川イサトの楽曲にのめりこむ事になります。
余談ですが、大学卒業後に就職をした際、語学力の大切さを痛感し、1年で会社を辞め海外を旅しながら英語を修得する事を決断しました。その準備の為に一時期フリーターだった期間があったのですが、中川イサト先生からギターを教わると言う幸運に恵まれました。こちらについては、別のブログに書きたいと思います。まさか、憧れのギタリストから直接に自分がギターを教わる事になるとは、当時、フォークソング部でOpus1310を練習していた時には夢にも思わなかったです。
ブルーグラス同好会で、なぜかブリティッシュ・フォークの世界に。。。
さて、インストルメンタルにのめり込んだ私ですが、フォークソング部の友人とはS&Gのカバーバンドを組みました。しかしお互いに歌が下手でコンサートする事もなく解散。私はその後、さらにBlueglassの音楽と出会い、ブルーグラス同行会サークルに参加して大学時代はむしろブルーグラスの世界にはまり込むことになります。偶然買った「Old & in the way」レコードがきっかけでした。
もちろん、一生懸命にバイトしてアコースティック・ギターは買ったので、引き続きイサトの曲や、ジョンレンボーン、バート ヤンシュの曲などを片っ端から練習して、ブルグラス同行会で音楽の趣味のあった先輩とこれらのブリティッシュフォークも演奏すると言う何でもありのサークルを楽しみながら大学生生活を過ごさせて頂きました。ちなみに私がバートヤンシュがジョンレンボーンを知ったのはポール・サイモンが彼らから影響を受けたと知ったからです。
このBERT & JOHNのレコードに入っているTic-Tocativeは最高です。私の先輩が完コピして2つのギターパートを全部コピーして、テープに自分で録音して2重奏をすると言う凄い先輩がブルーグラス同好会にはいました。レコード擦り切れるくらい練習しておられました。
正直今思うとブリティッシュフォークとブルーグラスとは関係ないのですが、ブルーグラス同好会にはギターのうまい先輩がいたのが私がそのサークルに入った要因だったのかも知れません。(笑)
Tic-TocativeがYouTubeにあったのでリンクを貼っておきます。
学生生活 最大の試練
こんな部活やサークル活動を楽しむ学生生活でしたが、学業は進級に必要な単位はうまく取れていました。テストで不合格となっても、特別補講やレポート提出で単位がもらえた記憶があります。
仕送りが途絶える
私にとっての最大の危機は、大学3年の頃に父親の仕事がうまくゆかずに多額の借金を抱えてしまって、親からの仕送りが途絶えてしまった事です。それまでは、仕送りをもらって、バイトは自分の好きなものを買う為だけに働いていましたが、仕送りが途絶えて、アパートの家賃を6ヵ月滞納、大家さんと返済計画を立て約束して、ガソリンスタンドのバイトに加えて、家庭教師のバイトを3件掛け持ちして、家賃の返済や生活費に充てると言う、バイト三昧の生活となりました。また育英会の奨学金もいただいていたので、贅沢しなければ、滞納家賃も完済しながらも、やりくりできました。
授業料免除で助かる
親の収入が無くなると、申請することで国立大学では授業料の納付が全額免除されました。これがなければ私は経済的理由から大学にとどまって卒業する事は難しかったのではないか?と思います。そもそも私立大学の受験費用や入学金や授業料、寄附金は無理だとの思いから、最初から私立大学は受験していなかったのですが、国立大学に入った事は今思うと不幸中の幸いでした。
無事に4年間で大学を卒業
大学はなんとか卒業に必要な単位を取る事ができ4年で卒業できました。卒論ゼミは、指導教授がとても理解のある方で、私に好きな事を卒論として許可していただきました。理論物理学の相対性理論のゼミだったのですが、卒論は自作コンピューターを1から制作して、一つ一つのパーツの原理から、コンピューターの動作原理、メモリー素子やトランジスタの特性や役割などを詳しく調べて研究し、実際にプログラムもしてデモもすると言う内容です。それを卒業論文として、認めていただけました。本当に良かったです。当時、まだ8ビットのコンピューターが漸く世に出始めた頃の時代でした。
私が将来IT業界の道に進む事になったターニング・ポイントは、この卒論にあったかのもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
投稿者プロフィール
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”なんでも自分でやってみる” をテーマに、ブログを書いてます。素人には無理と思う様な事も、実際にやってみるとあっさりと出来たりする事もあります。失敗もありますが、失敗する事で経験となり、次は少し上達したりします。それが楽しいです。そんなDIYの情報を発信して行けたらと思ってます。仕事はAIやクラウド関連を担当してます。そんな訳でプログラミングやシステム構築も趣味と実益を兼ねてDIYを楽しんでます。ギターはもともとクラシックギターを学び、インストルメンタル専門でしたが、高校生の頃にテレビでみた卒業の映画でPaul Simonの曲に憧れて、それ以降いろんなジャンルの弾き語りも楽しんでます。S&Gの曲なら楽譜なしで弾けます。^^; また最近は独学でピアノも始めました。すでに4曲ほどレパートリーがあります。Twitterの方でも発信していますので、ぜひフォロー下さい。
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