Red Hat 認定スペシャリスト試験とは
Red Hatの試験の説明ページに以下のように紹介されています。
Red Hat 認定スペシャリスト試験 – Containers and Kubernetes – (EX180) では、スタンドアロン環境や Kubernetes および OpenShift 環境でコンテナ化されたサービスを検索、カスタマイズ、実行、管理する能力など、コンテナと OpenShift の基礎に関するスキルと知識をテストします。
https://www.redhat.com/ja/services/training/pe180-preliminary-exam-containers-kubernetes-openshift
この試験に合格すると、Red Hat 認定アーキテクト (RHCA®) を取得する際の前提条件にもなる Red Hat 認定スペシャリスト – Containers and Kubernetes – を取得できます。
ふだんから、仕事がらRedHatのOpenshiftを利用する必要があるのですが、今回、基礎知識固めと言う意味でも、EX180と言う試験を受けてみました。無事に合格できました。ただ、二回目の受験で合格です。一回目は見事に玉砕でした。
受験の動機
昨今、Kubernetesやコンテナー関連の知識が仕事上必要となる事が多いです。本を買ってきたりオンライン・トレーニングのコースを購入したりして自分なりに勉強を行ってきたのですが、今回はRedHatの認定試験を受けてそのスキルの証明と言うことでチャレンジしてみました。
なんとなく、Docker Containerの使用ができて、普段からコンテナーを走らせたりイメージをBuildしてRegistryにPushしたりしていたので、楽勝かな?っと考えてましたが、実際には甘くなかったです。
準備をして臨んだつもりが一回目不合格
私の場合、十分にDO180の学習をして演習問題はガイドなくても自分で解けるようにまで準備してEX180の本番試験に臨んだのですが、なんと燦燦たる結果で不合格です。
試験の途中で1時間程が経過した時点で、合格はほぼ諦めました。DO180の演習が自力で完璧にできても合格できるとは思えないような問題に感じました。内容は書けませんが、1回で合格できたら正直かなりのスキルド・パーソンかと思います。
そこで、これから受験する方の為に、私が経験して感じたことを書いておきますので参考になれ幸いです。最後に受験のコツも書いておきます。これを知っていると知らないでは、時間的な余裕度の面で大きく違ってくると思います。
受験方法(Remote)
受験方法には、会場受験とRemote受験があるようです。私の場合は、Remote試験を選びました。自宅で受験が可能です。ただ私の仕事部屋はあまりにもごちゃごちゃしており、机の上も周りも仕事関連の資料だらけなので、娘の部屋を借りての受験としました。机の上も片付けてなんにもない状態で、そこに妻のWindows パソコン(ThinkPad L580)を借りて受験しました。
受験用PCの準備と注意点
EX180の試験時間は2時間なのですが、事前準備が結構大変です。受験を申し込んだあとにRedHatから送付されてくるメールにある指示に従って、USBメモリー (32GBでも900円程度でした)に試験用の起動イメージをダウンロードしてOSを立ち上げると言う感じです。まったくWindows OSは必要ありません。無事に起動イメージがUSBに導入され、かつ、PCの起動順位がUSBデバイスが先になっていれば、問題なく立ち上がると思います。少々時間がかかりますが、何パーセントまで進んだか分かる表示が出るので安心です。
私の場合は、過去にもRedHat認定試験をリモート受験で経験しているので、その時に作成した起動用のUSBメモリーを再利用でOKでした。一度作成したら、何度でも試験の度に使えます。
注意点としては以下があります。
- PCのマウスはBluetoothやWirelessの物は使用できない。(有線のマウスが必要)
- 外付のカメラが必要。(試験中、監視されます。 顔やキーボード、手元が映る必要あり)
- 受験申込時に登録したCountryIDは、受験日に同じものをカメラで提示する必要がある。
それぞれ説明しますと、#1は、そのとおりUSBケーブルとか有線でPCに接続されたマウスしか使用できない事になってます。受験規則にそう書いてありました。また、実際の受験当日も使用するマウスをカメラで確認されます。私の場合、PCにはトラックポインターやパッドが付いているので、マウスが無くても良いのですが、普段からマウスでの操作しかしてないので、わざわざ USB接続の有線のマウス を事前に購入しました。今時有線のマウスなんて使ってないですよね?大抵Bluetoothかと思いますが、なぜか使用禁止です。前回のRedHatの認定試験を受験した際に、知らずにBluetoothのマウスを使用するつもりの臨んだのですが、使用出来ないと指摘されて、急遽不慣れなタッチパッドやトラックポイントを使っての受験となり、スクロールの方向も逆だったりで苦労したので、この受験の為だけに購入しました。
#2のカメラですが、ウェブカメラで受験中に部屋の様子をモニターされますので、パソコンへの外付けのカメラが必要です。私はこちらもUSB接続のウェブカメラを購入して使用しました。少々、追加のH/Wの出費が嵩みましたが、このあと何度かRedHatの認定試験をRemoteで受けるつもりなら、用意しておいた方が良いかと思います。試験中に何度か抜き打ちの部屋のスキャンチェックが行われます。三脚に固定したカメラは簡単に取り外せて室内の360度チェックを行えるように設置しておくのが良いかと思います。あと、試験時間が一時間以上経過したら、トイレとかBreakを申請できます。その際5分以内で部屋に戻って再度カメラによる室内のスキャンが行われます。
#3のCountryIDの件についてですが、私の場合、過去にRedHatの認定試験を受験した際に登録した日本の自動車運転免許証がApproveされていました。今回の試験の申込時には、特にCountryIDの送信を求められることなく、ID登録済みと表示されてすぐに試験の予約ができたのですが、登録してあった免許は今は更新されて、名前や住所は同じですが登録したものとは見た目に少し違う(有効期限や交付日)のでRedHatに確認したところ、やはり新しいCountryIDを登録し直しが必要との事。試験監督官は日本語が読めないとの事で、カメラ越しに登録のIDと見比べるようです。
結局、自分では試験申し込みのサイトからIDの変更はできないとの事で、いったん、RedHatのサポートチーム側でIDの登録を解除するので、Webからもう一度IDの登録をし直してくれと言われて、受験2日前に更新後の手元にある免許証を登録しなおして事なきを得ました。過去に登録したIDで受験に望んでいたら、ID確認でNGとなり受験できていなかったかも知れません。同様な方はご注意下さい。
私が行った試験準備
このEX180の認定試験には、RedHatのラーニングコースのDO180と言う学習コースがあります。こちらの学習コースは一通りやっておくことをお勧めします。私はすべてのガイド付きの演習問題は勿論、ガイドなしの演習問題も回答できる状態まで学習してから自信満々で試験に臨みました。(笑)
しかし、結論から言いますと、残念ながらそれでも一回目の受験で合格点が取れなかったのです。
ちなみに合格点は300点満点の210点以上です。70%以上で合格です。
一回目不合格の要因
私の場合、要因は以下の2つと思います。言い訳?(笑)
1. DO180を日本語訳で勉強したのに、試験は英語で受けてしまった。
2. DO180の演習を全部回答できるようになったので、実際の試験に対して安心してきってしまった。(楽勝と考えてました。甘かったです)
要因の#1について、英語で演習をすべきだったかどうかは判断に悩みますが、少なくとも、EX180の出題ページのWebページには、問題の出題の言語を日本語に切り替えられる選択肢があり、それに気付くべきでした。実際には、合格した2回目も英語で受験しましたが、一回目の受験時には英語の問題文が頭にはいらず、問題文の理解に余計な時間を費やしました。英語が苦手な方は、EX180の受験も出題のウェブページから日本語を選択してから問題を読む方が良いかと思います。
#2に関しては、DO180の演習問題だけでは合格は難しいだろうと思います。DO180コース内で説明のないPodmanのオプションも出題されていて、RedHatにも問合せましたが試験はDO180の範囲内だとのことでした。つまり、Podmanはmanで自分で調べてオプションも使いこなせるレベルが前提の出題と思います。かなり実務経験があれば問題ないかもですが、DO180の演習が全部回答できても安心できない試験だと思います。結論から言って、こちらのUdemyの対策コースがとても参考になりました。
実際、このコースを購入してやってみてからは、かなり自信をもって試験に臨む事ができました。英語のコースですが、EX180のおおよその疑似体験ができます。大変助かりました。すべてをカバーしているわけではありませんが、特に私が一回目に受験した時に感じた同じような疑問について質問している人がいて講師の回答もあり、このコースのQAもとても参考になりました。正直このコース受けてると満点近い点数で合格できると思います。
2回目は無事合格
上記のコースを受講したこともあり、2回目の試験(2022年4月)では冷静に問題を把握でき、ハマりポイントも回避して無事に合格できました。実際、満点取れるかと思いましたが、Troubleshootingの問題で何か間違えてしまっていたようです。正しく回答できたと思ったのですが、回答用紙がもどってくるわけではないので、検証のしようがないです。RedHatの認定試験は、自分がどの問題のどこをどう間違えたのか分からないので、何度受けても確認できないのが残念ですね。
ちなみに私のEX180の合格は2022年の4月でした。EX180の認定は2025年4月まで3年間有効のようです。
受験のコツ
最後に今回受けた受験のコツと言うか私の感想ですが、試験時はなるべくコピー&ペーストで入力ミスを無くして、かつ、入力の時間を節約をするのが良いと思います。
ただ、試験で使用されるコンソール画面のショートカット・キーが若干ふつうのものと違います。コンソール画面でコピーするには、ctr+cではなくて、ctr+shift+c でした。同様にペーストにもshiftキーが必要で、ctr+shift+v でペーストされます。ただし、問題文のWebページ上では、shiftキーは不要でctr+c と、ctr+vでコピー&ペーストが可能です。
この使い分けを知っているだけでかなり時間が節約できます。しかも、タイプミスも回避できるので良いです。特に、変数やパスワードに使用されている文字が、0(ゼロ)なのか O(オー)なのか「l」なのか「I」なの「1」なのか分からなかったりするのですが、C&Pだと悩むこともないです。
また、私は一回目は玉砕でしたが、合格点が取れそうにないと思ったら、早めにリテイクする事に頭を切り替えて、一回目は全て問題を読む事に集中して、どんな問題が出るか確認しておくのが良いと思います。なぜなら、2回目もまったく同じ問題が出題されて試験内容に変わりはないからです。
以上、EX180受験の私なりの体験と感想を述べました。結果として、いろんなコースや資料を検索して学習して勉強する事になったので、しっかりとしたスキルアップになり良かったです。EX180は簡単と思ってなめてかかれば絶対に失敗します。^^; この記事が参考になれば幸いです
Udemyって本当に沢山のコースがあって嬉しいです。Remoteワークで通勤時間が減った分、オンラインコースをやって自己投資をしてみるのはいかがでしょうか?
最後まで読んで頂きありがとうございました。
投稿者プロフィール
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”なんでも自分でやってみる” をテーマに、ブログを書いてます。素人には無理と思う様な事も、実際にやってみるとあっさりと出来たりする事もあります。失敗もありますが、失敗する事で経験となり、次は少し上達したりします。それが楽しいです。そんなDIYの情報を発信して行けたらと思ってます。仕事はAIやクラウド関連を担当してます。そんな訳でプログラミングやシステム構築も趣味と実益を兼ねてDIYを楽しんでます。ギターはもともとクラシックギターを学び、インストルメンタル専門でしたが、高校生の頃にテレビでみた卒業の映画でPaul Simonの曲に憧れて、それ以降いろんなジャンルの弾き語りも楽しんでます。S&Gの曲なら楽譜なしで弾けます。^^; また最近は独学でピアノも始めました。すでに4曲ほどレパートリーがあります。Twitterの方でも発信していますので、ぜひフォロー下さい。
(Amazonのアソシエイトとして、当サイト(diy-hs.com)は適格販売により収入を得ています。)
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コメント
私も今度、EX180を受験しようと思っています。
Udemyが役に立ったとのことですが、どのコースになりますか。
ぜひ、参考にさせていただければと思っております。
ブログ読んでいただきありがとうございます。Udemyのコースは、ブログ中に記載した「Lab setup & Test course for Red Hat EX180 Podman & OpenShift」と言うコースです。画像がコースにリンクしてます。英語コースですが試験に沿った内容で、受講者のコースへのコメントも役立ちました。参考になれば幸いです。