割れたビーノのカウルが復活!プラリシート補修からキャンディーレッド塗装までのDIY記録

バイク

今回は、カウルの割れ補修、なくなった部分の復元、そしてキャンディーレッドでの塗装までの記録です。特に役立ったプラリシートと、プラリペア・型取くんの組み合わせについて、実際の仕上がりとともに紹介します。

クリア塗装後のカウル。割れの修理から始めた作業が、ようやくここまで来ました。

今回修理したのは、ビーノのプラスチック製カウル

今回の車両はビーノ。車種は中古で購入したVino Deluxe 2015年製モデル(SA37J)です。
娘のバイクですが、先日転倒したそうです。左側に倒れた為、主に左側面にダメージを受けました。外装のプラスチック部品に割れや欠損があり、表面の傷を塗装で隠すだけでは済まない状態でした。まず形を直し、その後で表面と色を整える必要があります。

修理の見積もりに出してみたところ、10万以上すると言うので、娘はもう修理しないと。。。 原チャリはもう作られないので、廃車にするのも勿体なく、私が引き取って自分で修理して乗る事にしました。私のメインのバイクはHondaのCB1300 SB Final Editionなんですが、ちょい乗りにはやはり原チャリが便利です。

目指したのは、売り物のような完璧な仕上がりというより、壊れた部品を直し、また気持ちよく使える姿に戻すこと。そのうえで、できるだけきれいに仕上げたいと思いながら進めました。

大きな割れが真ん中にあるのと、左前方も割れてます

修理から塗装までの流れ

実際に行った修理の流れは以下です。

  1. カウルを取り外し、破損箇所を確認する
    1. カウルの取りはずしには、ミンカラの情報や、YahamaのPC版パーツカタログのページの展開図を参考にしました。
  2. プラリシートで割れた部分を補修する
  3. プラリペアと型取くんで欠損部を復元する
  4. パテ・研磨で表面を整える
  5. 下塗りシルバーとキャンディーレッドを塗装する
  6. 透明クリアで仕上げ、乾燥後に組み戻す

以下は今回の作業記録です。乾燥時間や重ね塗りの間隔は、使う製品と気温で変わるため、各商品の表示・説明書を優先してください。

割れたカウルの補修で、一番役立ったプラリシート

今回使った材料の中で、特に「これはよかった」と感じたのが、武藤商事のプラリシート PS-K1です。通販では「矢澤産業」「MUTOSYOUJI」などの表記もある商品です。

プラリシートは、ガラス繊維のクロスに樹脂粉末を付けた補修用シート。必要な大きさに切り、専用リキッドを含ませて補修箇所になじませ、硬化させる仕組みです。割れた箇所を面で補強できる点が、今回のカウル修理に合っていました。

「割れ目をつなぐ」だけでなく、その周囲も含めて支えたい。そんなときに使いやすく、今回の修理では主役になった補修材でした。

まず、応急に瞬間接着剤で接着しました。この接着剤が結構強力にくっつきます。このままで大丈夫かと思ったくらい。^^;

ただ、瞬間接着剤だけでは心もとないので、プラリシートを裏面から貼り補強です。これはガラス素材のシートを樹脂で固める感じなので、非常に強力ですね。割れの形に合わせてシートをハサミでカットして、樹脂をしみこませたシートを貼るだけです。数分でガチガチに硬化します。

使い方の基本は、補修面の汚れや油分、妨げになる塗膜を除き、シートを切り出して専用液を含ませ、補修面へ密着させる流れです。細かな手順はメーカーのプラリシート説明を確認すると分かりやすいです。

※プラスチックなら何にでも使えるわけではありません。PE・PPなど接着できない材質もあるため、部品裏面の材質表示と製品の適合表を確認してください。今回の評価は、私のカウルを補修した時点での感想です。

欠けてなくなった部品も、プラリペア+型取くんで復元

割れた破片が残っていればつなげられますが、欠けてなくなった部分は形そのものを作る必要があります。そこで役立ったのが、プラリペア クリアー PL16Cと型取くんの組み合わせでした。

型取くんは、温めると柔らかくなり、冷えると固まる型取り材。形を写し取るための型を作り、プラリペアで欠損部分を造形する補修に使えます。プラリシートが割れの補強を担う一方で、こちらは「なくなった形を作り直す」場面で活躍しました。プラリペアの粉と薬剤でプラスチックとして硬化させるのですが、今回は見事にかけた部品を作成でき、かつ、この仕組みでしっかりとパーツをカウルに接着する事もできました。

実際に欠けたプラスチック部品を復元できたときは、プラスチックの破損は、もうこれで何でも直せるなと言う自信がつきましたね。「欠けたら交換しかない」と思っていた部品にも、修理という選択肢があると実感した工程です。

十字の部分は、もっと長いのですが、折れてます。
本来のパーツ 右カウルが無事だったので、これを型どり君でコピーします。

型取くんのメーカー説明はこちら。なお、プラリペアの「クリアー」という名称は、レンズのような光学的な透明度や、灯火部品としての性能を保証するものではありません。

少し透明ぽくて見づらいですが、こちらが複製後に左カウルの破損部分を完全に取り除いてから接着した状態です。シッカリとくっついており、パーツも右カウルと同じ状態です。

パテと研磨で表面を整える。塗装前の下地作りが大事

形の補修ができたら、次は表面です。ソフト99の99工房 バンパー用うすづけパテ ライトカラー用も使いながら、細かな傷や凹みを整えていきました。

このパテは浅い傷などを整えるためのもの。割れをつなぐ補修材とは役割が違います。厚く盛って一度に形を作ろうとするのではなく、傷の溝を埋める為と考えて下さい。

塗装前の脱脂にはホルツの脱脂剤を使用しました。いわゆる「シリコンオフ」の工程です。ホルツでは「シリコーンリムーバー」という商品名で案内されています。

その後はプラサフで下地を整え、下塗りシルバーへ。途中でシルバーの表面を研磨したところ、違う色の下地が一部見えてしまったこともありました。表面がなめらかでも、見た目の色がそろっていない。ここで、下地の平らさと色の均一さは別なのだと感じました。とにかく、塗装の成功には、表面をひたすらにすべすべにしてから塗装する事です。

パテ埋め前
ソフト99工房のパテで傷埋め後

パテが乾いたひたすらペーパーで研磨して、表面を滑らかにします。私は400番~800番を使用。
その後、赤のキャンディーレッドの塗装前に、シルバーの下地を吹きます。ちなみに無傷の右側のカウルは何もしないで、色合いの見本として使ってます。

特にキャンディーカラーは下の色が透けるため、シルバーのムラも仕上がりに響きます。赤を吹く前の段階で、下地をきちんと整えることが大切でした。キャンディーレッドは、塗り重ねることで色が濃くなります。

シルバーの上にキャンディーレッド。深みのある赤を目指す

色付けに使ったのは、イサム塗料のキャンデーカラーです。下塗りシルバーの上に、上塗クリヤー レッド 300mlを重ねる組み合わせで塗装しました。

この赤は、下のシルバーを生かして透明感と奥行きを出す色。名前に「クリヤー」とありますが、無色の仕上げ用クリアではなく、赤く着色するための塗料です。最後に吹いた透明クリアとは別の工程になります。

純正色を厳密に再現するというより、補修した外装を赤くきれいに仕上げるつもりで取り組みました。赤を重ねると雰囲気が変わり、ようやく「直ってきた」という実感が出てきます。

赤く塗装したカウル。色が付くと、修理の進み具合が目に見えて分かります。

失敗もありました。吹きすぎて液だれ、拭いたらまだらに

順調だったことばかりではありません。キャンディーレッドの1回目で、一部に塗料を付けすぎて液だれ。さらに、その部分を拭いたため、まだらになってしまいました。

早くきれいな赤にしたい気持ちが先に出ましたが、薄く少しずつ重ねる方がよかったと反省しました。キャンディー塗装は塗り重ね方で濃さも変わるので、局所的に厚く吹く難しさも感じました。

表面の細かな荒れや小さな点状の凹みも気になり、最後まで調整が続きました。

塗装途中の表面。色は付いても、細かな肌の荒れが気になりました。

研磨でくすんだ表面が、クリアで艶を取り戻した

仕上げ前には1500〜3000番のサンドペーパーで表面を調整しました。すると、表面は少しくすんだ見た目になり、小さな凹みも思ったほど改善したようには見えませんでした。

研磨後の状態。艶が落ち、このままでよいのか少し不安になった場面です。

ところが、その後に透明クリアを1回吹くと、くすみが消え、小さな凹みも見た目には目立ちにくくなりました。さらに2回目のクリア塗装で光沢が出て、納得できる仕上がりに。

もちろん、クリアで凹みそのものが必ず直るわけではありません。今回は艶が戻り、見た目の印象がよくなったという結果です。最後の工程で仕上がりが変わったのは、うれしい発見でした。

もともとの目的はプラスチックの割れを直すこと。そこから、ここまで艶のある赤いカウルに戻せたので、今回の仕上がりには満足しています。

完成です あの割れてしまっていたカウルとは思えない。^^;

今回使った補修・塗装用品

作業で使った商品を整理しました。特におすすめしたいのは、今回の割れ補修で役立ったプラリシートです。

商品用途・今回のポイント
ホルツ 脱脂剤(シリコーンリムーバー)補修・塗装前の油分除去に。缶の容量・品番は実物で確認。
武藤商事 プラリシート PS-K1カウルの割れ補修に特に役立った商品。シートで補修箇所を面として支えられる。
武藤商事 プラリペア クリアー PL16C型取くんと組み合わせ、欠損したプラスチック部品の復元に使用。
武藤商事 型取くん欠損部を造形するための型取りに。温めると軟化する型取り材。
ソフト99 99工房 バンパー用うすづけパテ ライトカラー用表面の浅い傷や凹みを整えるための材料。
イサム塗料 キャンデーカラー 下塗りシルバー 極荒目 300mlキャンディーレッドの下地となるシルバー。
イサム塗料 キャンデーカラー 上塗クリヤー レッド 300mlシルバーの上に重ねる赤い着色塗料。無色クリアとは別。

メーカーの商品情報

修理完了。手をかけた分だけ、また愛着が湧いた

割れの補修に始まり、欠損部の復元、下地作り、塗装、そしてクリア仕上げ。途中で失敗や手直しもありましたが、ビーノは無事に修理復活しました。

カウルには転倒で削れてしまったエンブムをヤフオクで1200円で入手して、貼り付け(両面テープで貼るだけです)見事に復活です。

若干色合いが違いますが、レッドの重ね塗り多すぎたかな?(汗)
エンブレムも新品になりました 貼るだけ。
フロントの傷も全く分からない。
心配した色合いも、違和感なし。

今回の収穫は、塗装ができたことだけではありません。割れた部品も、欠けてしまった部品も、材料と方法を選べば直せると実感できたことです。

中でもプラリシートはカウルの補修に頼もしく、プラリペアと型取くんは欠損部の復元に活躍してくれました。自分で修理したビーノには、以前よりも愛着が湧いています。

※この記事は今回のDIY補修の記録です。補修材や塗料は、素材への適合・使用方法・換気・保護具の指示を確認して使用してください。修理直後の仕上がりの記録であり、長期の耐久性は今後の確認になります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

投稿者プロフィール

diy-hs
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”なんでも自分でやってみる” をテーマに、ブログを書いてます。素人には無理と思う様な事も、実際にやってみるとあっさりと出来たりする事もあります。失敗もありますが、失敗する事で経験となり、次は少し上達したりします。それが楽しいです。そんなDIYの情報を発信して行けたらと思ってます。仕事はAIやクラウド関連を担当してます。そんな訳でプログラミングやシステム構築も趣味と実益を兼ねてDIYを楽しんでます。ギターはもともとクラシックギターを学び、インストルメンタル専門でしたが、高校生の頃にテレビでみた卒業の映画でPaul Simonの曲に憧れて、それ以降いろんなジャンルの弾き語りも楽しんでます。S&Gの曲なら楽譜なしで弾けます。^^; また最近は独学でピアノも始めました。すでに4曲ほどレパートリーがあります。Twitterの方でも発信していますので、ぜひフォロー下さい。
(Amazonのアソシエイトとして、当サイト(diy-hs.com)は適格販売により収入を得ています。)

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