長年使用している電子ピアノが壊れました。1996年製のTechnicsのPCM Digital Piano PX105です。この骨董品級のTechnics PX105をまだ弾いている人がどれだけいるかわかりませんが、もし同じような故障で困っているか方の参考になればと思い、ブログを書きました。
Technics PX105を弾いてしばらくすると音がでない
この電子ピアノ、妻と結婚した時に妻が持ってきたものですが、もう30年以上経ってるのではないでしょうか?当時は立派なピアノだったのですが製造会社ももはや無くて、壊れたら終わりです。いつ壊れるかと思い、正直ひやひやしながら弾いていました。
実は以前に鍵盤のカタカタ音の修理を自分で行なったのですが、そのDIY記事に結構問い合わせがあり、まだまだこの電子ピアノを使っている方は多いんだなぁと感じました。
そのピアノがついに音が出ないと言う一大事となってしまいました。
故障の症状
電源を入れてしばらく2〜3分間はふつうに弾けて音も出ています。しかし、数分すると突然音が出なくなります。 電源は入ったままです。
そして、電源をオフにして暫く放置してまた電源を投入して鍵盤をたたくと、また音が出ます。でも再び2〜3分で音が出なくなります。これでは練習になりません。前回の修理は物理的な構造的問題によるカタカタ音なので、フェルトを貼る事で無事に修理できました。
しかし、今回は物理的な問題ではく、間違いなく電子回路の問題です。もはやアウトか!?と思いましたが、あきらめきれません。もちろん修理を頼むところもないでしょう。なぜならすでに生産終了どころか、Technicsはピアノ事業から撤退していて交換部品も入手できません。そう、もはや余程の電子工学専門で回路が分かる人でないと修理は不可能に近いと思います。ところがです・・
私でも修理できました 原因は電解コンデンサー
はい、実は以前にも同じ現象でず~っと前に修理したことがあるのです。その時はまだ出張修理にきてもらえました。その時の修理に来てくれた方は、「もう生産終了しているので直せないかも知れませんが、出張費はいただくことになりますがそれでもよければ・・・」と言う事で修理に来ていただきました。結構時間を掛けて調べて頂いたのですが、最初は音が出てそのうちで音が聞こえなくなると言う点で、静電容量的なコンデンサー絡みかな?と思っていたら、修理担当の方も同じ意見で色々とテスターを当てて調べて1つの電解コンデンサーを交換していただき、それで無事に修理できたのです。
今回もまたそのパーツが劣化したのか? なんらかの原因で機能してないのか?と思い、修理の時にとってあった電解コンデンサーの仕様をチェックして、そのパーツを購入して自分で交換しようと考えました。しかし・・・・・
使われていた電解コンデンサーはすでに生産終了
そのコンデンサーはPanasonic製の電気二重層コンデンサ(積層コイン形)EECS5R5V105 なんですが、調べると既に生産終息品でした。

と言う事で同じ仕様の電気二重層コンデンサ(積層コイン形)を探す事にしました。幸いな事にAmazonで以下のパーツが見つかりました。3個入りですが1,000円以下なので また故障した時に備えて3個入りを購入する事にしました。本当は1個でもいいのですが、他で送料考えたら1個でも同じくらいの値段になるので・・・ Amazon Primeは送料無料で助かります。

届いた電解コンデンサーがこちら。注文翌日に届きました。

果たしてこのコンデンサーの交換で無事に直るのか???
ピアノの天板をはずします。裏側のネジ4本で留められてます。ネジを外して手前側に引けば簡単に外せます。結構重い。

交換する電解コンデンサーは、緑の基板上に乗ってます。拡大写真を掲載しておきます。なんかICに赤のジャンパーがあるのが生々しい修理の跡ですね。前回も触ったのでしょうかね?でも今回は、このコイン型のコンデンサーを交換するだけです。ICが壊れてないことを祈るばかり。コンデンサーの交換ぐらいなら私でも出来ます。

コンデンサーの交換
まず、コネクター類を全部はずしてから(全部で7か所)基盤を留めている2つのネジとストッパー(プラスチック)をラジオペンチではさんで外します。


はんだ作業で現在のコンデンサーを抜いて、購入したものと交換(極性間違わないように)
電解コンデンサーなので極性があります。間違って取り付けないように注意しましょう。極のマークがあるので判ると思いますが、取り外す前に写真を撮っておけば完璧です。基盤に⊕⊖のマークがあります。TEMUで買った、半田付け時の補助スタンドがめちゃ便利です。180円で買いました。(笑)TEMUの購入した物の感想もブログに書いてます。


基盤の裏には前回の修理担当の方が作業した半田付け部分の変色がありました。まさにこのコンデンサーを交換したようです。
故障していると思われるコンデンサーを抜いてから、その抜いた後に新しい部品の端子を差し込むのですが、半田で穴がふさがれていて、差し込めない状態になります。そんな時はハンダ吸取線が便利です。毛細管現象で半田を吸取ってくれます。

無事に交換出来ました

弾いてみました。30分しても音が出てます。バンザーイ
まとめ
音が突然でなくなってしまった1996年製のTechnicsのPCM Digital Piano PX105を修理しました。30分以上テストしましたが、無事に音が出続けています。直りました。
どうやら、今回交換した電解コンデンサーパーツは、回路設計上、故障しやすい部分となっているのかもですね。前回と同じ修理をした訳ですから、2回目の同じパーツ部分での故障です。修理担当員の方も当日この部品を持ってきていたと言う事なので、やはり他でも同様な事例があったのでしょうね。
幸いにも同等仕様の部品を簡単にAmazonで購入できて、自分で交換して修理する事ができました。まだ暫くは この電子ピアノが私のピアノ独学に役立ってくれそうです。(アップライトピアノもありますが、夜間は弾けないし・・・)
という事で、私と同様な症状で音が出なくなった方、ぜひこの電解コンデンサーを交換してみてください。直るかもしれません。せっかくいい電子ピアノを持っているのですから、長く使いたいですよね。
このブログ記事が参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
後日追記
修理してから数日たちましたが、毎日夜間にヘッドホーンをして2~3時間程度は弾いてますが全く問題なく音がでております。(スピーカーからももちろん音は出ますが夜間なのでヘッドホーン使用です)どうやら交換部品が原因だったのは確実ですね。それ以外は触ってません。ご参考まで・・・
投稿者プロフィール

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”なんでも自分でやってみる” をテーマに、ブログを書いてます。素人には無理と思う様な事も、実際にやってみるとあっさりと出来たりする事もあります。失敗もありますが、失敗する事で経験となり、次は少し上達したりします。それが楽しいです。そんなDIYの情報を発信して行けたらと思ってます。仕事はAIやクラウド関連を担当してます。そんな訳でプログラミングやシステム構築も趣味と実益を兼ねてDIYを楽しんでます。ギターはもともとクラシックギターを学び、インストルメンタル専門でしたが、高校生の頃にテレビでみた卒業の映画でPaul Simonの曲に憧れて、それ以降いろんなジャンルの弾き語りも楽しんでます。S&Gの曲なら楽譜なしで弾けます。^^; また最近は独学でピアノも始めました。すでに4曲ほどレパートリーがあります。Twitterの方でも発信していますので、ぜひフォロー下さい。
(Amazonのアソシエイトとして、当サイト(diy-hs.com)は適格販売により収入を得ています。)
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